こんにちは。
毒親育ちの梅野いより(@umeno_iyori)です。
毒親という言葉が浸透した今の時代でも、実際毒親育ちに出会う事はあまりないかもしれません。
私は、何人か出会った事があります。
「毒親で大嫌い。愛想を尽かしているから今後関わる気も無い。」とすっかり解放されている方が殆どでした。
逆に、親から離れられないという方も。
私が数年前に出会った女性の話をします。
一回りくらい上の女性でした。
家族の話になって、「私、毒親育ちなんですよね~」って話したんです。
すると「私の母も強烈で…」と話し始めました。
その方の母親は、過干渉。
昔から何にでも口を出してきたらしいです。
就職先も、したい仕事があって内定を貰っていたのに
「大学で学んだ事を活かすべきだ」と反対されて、結局母親の納得する会社に就職したのだとか。
結婚した今も、電話1本するだけでガミガミ言われるから疲れる。
本当にしんどい…。
そう話してくれました。
初対面で年下の私に吐き出すように話していたので、よっぽど溜まっていたのでしょう。
私が同じ毒親育ちだと知って、分かり合えると思ったのかもしれません。
印象的だったのが、
「でも、親もあなたの事を思って…」
まさに健全な家庭で育った人が毒親育ちに言う常套句ですが、彼女はそれを私に言ったのです。
もう私はすっかり毒親だと確信出来ていたので
「はいはい~そうですね~」って返したんですけど(笑)
この言葉を聞いて、彼女はまだ自分の親がまともだと必死に思い込もうとしているように感じました。
私にではなく、自分に言い聞かせているように見えたのです。
彼女は、これからもその強烈な母親と関わっていくのでしょう。
干渉されて電話でガミガミ言われる→しんどい→また電話する
を繰り返すのでしょう。
少し前の自分を見ているようでした。
自分の経験上、その悪循環のサイクルから抜け出すのがどれだけ難しいか分かります。
年老いた親なら尚更、情が出て離れるのは難しいでしょう。
だからこそ、凄く切ない気持ちになってしまったのです。
あぁ…この人は多分母親が亡くなるまで、ずっと苦しみ続けるんだ…と。
親がめちゃくちゃしんどい。
でも限界ではない(気がする)、まだ我慢出来る。
そんな状態が1番しんどいのです。
毒親の後遺症は時間が経つだけでは、改善しません。
距離を置いていない状態だと余計に。
所謂、“共依存”の状態は、周りがいくら言っても本人が「抜け出したい」そう思わないと難しい。
「抜け出したい」と思うのすら難しい。
そう思ってからも実際に抜け出すのはもっと難しい。
本当に毒親って厄介です。
まさに“毒”。
出し切らないと治らない。
改めて毒親の恐ろしさを目の当たりにしました。
毒親から解放されない人達の為に、このブログが役に立てば幸いです。