こんにちは。
毒親育ちの梅野いより(@umeno_iyori)です。
私は教育虐待ともう一つ、宗教の強要を受けて育ちました。
「この宗教をやめたら不幸になる。亡くなった人もいる」
幼い頃にそう言い聞かされた私は、30歳まで活動をしていました。
やめたら不幸になる・・・そんな恐怖に縛られ続けたのです。
世間から嫌われまくっている宗教。
沢山嫌な思いをしました。
それでも、不幸になる方が怖かった。
辞めたら不幸になると、本気で信じていました。
結局、集会に参加しない期間(引っ越しで籍が移動になる際、宙ぶらりんの状態になる)に冷静に考える事が出来、この宗教がおかしいと気付きました。
私は一人暮らしでしたが、脱会すると親に連絡がいくと思ったので脱会は出来ず。
本当は早く脱会して籍を抜きたかったのですが、親に怒られるのが怖かったのです。
でも、自分なりに宗教をやめる事は出来る。
まず、家の中にある宗教関連のモノを全部捨てました。
本やら書類やら。
そして、拝む対象のモノ(こういう言い方をさせていただきます)。
これは本部に匿名で送りました。
もう持っているのも嫌だったのです。
そして、それを入れているケース。
中身は空なので、あとは捨てるだけ。
サイズはちょうど空気清浄機くらい。
普通ゴミでは出せないので、粗大ごみで出すしかないのですが
外に出しているのを、この地域の信者に見られたらどうしよう?
そこで考えたのが、この宗教の施設の前に置きに行く事でした。
誰かに見られたら困るので、夜中の2時頃から自転車を走らせ、少し離れた施設の玄関口に置いておきました。
あまり良い方法ではないですが、もうそれ以外思いつきませんでした。
そして、私の部屋には宗教の類のモノは一切なくなりました。
引っ越したばかりで、新しい地域の信者の人とは面識がない。
籍が移動してくるので、住所などの個人情報は知られますけど、とにかくもう無視しておけばいい。
一度はスッキリしたのです。
でも、私の中で恐怖心が出てきました。
「不幸になるんじゃないか?」
30年もビクビクしていた宗教です。
そんな簡単に恐怖心が無くなる訳ありませんでした。
「大丈夫だよね・・・?
罰が当たらないよね・・・?」
そんな不安な毎日を過ごしました。
恥ずかしながら、いつの間にか「他の宗教に入ろうか。その宗教に守ってもらおうか。」そう思うようなりました。
この宗教をやめる時に相談した元信者の方(ネットで発信していた人に直接相談をさせてもらいました)は、また新しい宗教をしていると言っていました。
私も誘われました。
そっちに行こうか?
宗教にあれだけ怯えていたはずなのに、次は宗教をしていない状態が怖くなりました。
「やめたら不幸になる」そう言われていた宗教をやめてしまった。
そんな自分を守ってくれる宗教を、求めていたのです。
暫くそんな恐怖に怯える日々を過ごしました。
怖くて怖くて・・・
ちょうど、この頃うつ状態になっていました。
でも今自分に負けたら、また同じ事の繰り返し。
次はまた別の宗教で苦しむだけ。
何とか思いとどまりました。
結局、私はどの宗教にもすがることなく、無事に無宗教になりました。
でもあの怯えていた日々は本当に怖かった。
その後、親と絶縁し、そのまま宗教の籍も抜きました。
今ではすっかり恐怖心も消えました。
あれだけ怖がっていたのが、嘘みたいです。
相談していた元信者の方が言っていたのですが、
人生の大半を宗教活動に捧げていると、「もう今更、抜けれない」そんな状態になるそうです。
今まで、元を入れたんだから利益が出るまでやめない!そんな心理です。
活動した年数が長いほど、「この宗教は意味がない。しんどいだけだ。」そんな事実に向き合うのが難しくなります。
当然ですよね。
私はまだ当時30歳で、これからの人生の方が長いので先を見れましたが、10年・20年後だと抜けれなかったと思います。
あと、やはり不安に勝てず、他の宗教に入ってしまう人も多いのだとか。
実際、私が相談した元信者の人もそうでした。
その気持ちも私には、物凄く分かります。
まだこの年齢で気づけて良かった。
抜けれて良かった。
それでも30年も縛られていたと思うと、悔しいです。
もう宗教には、二度と近づきたくありません。
私は、もはや宗教アレルギーです。